平成20年第4回定例会 一般質問内容(詳細)![]() |
伊沢勝徳議員 |
(質問前に) |
橋本知事 (答弁) |
首都圏は日本の政治・経済・文化等において中心的役割を果たし,我が国全体を牽引する成長エンジンとなっていきますとともに,東アジア,世界の中でもさまざまな分野で重要な役割を担っていかなければいけないものと考えおります。 しかしながら,我が国の国際的な地位を見ますと,例えばコンテナの取り扱い個数では,1993年には神戸港が世界で第6位,横浜港が同じく第9位に入っておりましたが,2007年には,我が国トップの東京港での世界では第25位に下がっております。 また,1人当たりの国内総生産でも,1993年にはOECD加盟国中第2位でしたが,2006年には第18位に下がり,同年の名目GDPの対世界比率は9%と,24年ぶりに10%を割り込んでおります。 このように,世界の中での日本の地位,あるいは国際競争力は低下している状況にあり,我が国全体の地位向上に向け,首都圏がこれまで以上に成長エンジンとしての役割を果たしていく必要があると考えております。 こうしたことから,私は首都圏における最重要課題は,国際競争力の強化であると考えております。そのため,首都圏広域地方計画では,科学技術の活用による新技術・新産業の創出や空港・港湾といった国際ゲートウエー機能の強化,さらには広域交通ネットワークの整備など,国際競争力の強化につながる地域戦略を構築していく必要があると考えております。 先般開催されました首都圏広域計画協議会におきましても,各都県から国際競争力強化のため,社会資本の整備が大変重要であるといった意見が出されたところであります。 このような中で,本県が果たすべき役割としましては,J−PARCの産業利用の促進によるイノベーションの創出,茨城空港の活用による首都圏の旺盛な航空需要への対応,県北3港の統合による太平洋側ゲートウエー機能の強化などが大変重要になってくると考えております。 こうした本県の資源を有効活用することは,首都圏全体の振興にもつながりますことから,計画の中にこらの施策をしっかりと位置づけるよう取り組んでまいりたいと考えております。 一方で,首都圏には約4,200万人の人々が生活しており,これらの人々が安全に安心して活動でき,健全で恵み豊かな環境を享受できることが必要であります。 このため,つくばエクスプレス沿線などにおける質の高い生活環境の提供,霞ヶ浦の水環境の改善などといった,暮しやすく美しい地域づくりや良好な環境の保全・創出につながる地域戦略を構築していきたいと考えております。 さらに首都圏には,豊かな自然や美しい景観,伝統文化等の資源を有する地域が多く存在しますことから,地域間交流・二地域居住といった,都市と農山漁村の古流の活性化策も位置づけていきたいと考えております。 いずれにいたしましても,首都圏として我が国全体をリードし,東アジア,世界の発展に積極的に貢献できるようにしますとともに,首都圏に暮らす人々が夢と希望を持てる計画となるよう,協議会会長として精いっぱい頑張ってまいりたいと考えております。 |
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